株式会社AI Shiftが提供する『AI Messenger Voicebot』が大幅リニューアルされ、コールセンター向けAIエージェントとして生まれ変わりました。特化型AIエージェントを活用することで、従来型と比較して不要な会話のラリーを最大55%削減し、より自然で効率的な顧客対応を実現。人手不足や運営コスト削減に悩むコールセンター業界に新たなソリューションを提供します。
コールセンター向けAIエージェントが実現する新時代の顧客対応
人手不足や採用難、運営コストの高騰といった課題を抱えるコールセンター業界。こうした状況を背景に、株式会社AI Shift（サイバーエージェントのグループ企業）は、AIによる電話自動応答システム『AI Messenger Voicebot』を大幅リニューアルし、コールセンター向けAIエージェントの提供を開始しました。
このリニューアルにより、従来のボイスボットでは難しかった複雑な用件特定が可能になり、より自然な対話体験を実現。不要な会話のラリーを最大55%削減することで、顧客満足度の向上と業務効率化の両立を図ります。
生成AI技術を活用したボイスボットの課題解決
コールセンター業界ではカスタマーサポートのAI化が加速していますが、企業の窓口として求められる対話品質は極めて高度であり、完全な代替は容易ではありませんでした。また、生成AIにおける音声対話技術は発展途上の段階にあり、自然な対話を実現できる高品質なボイスボットの実用化が待たれていました。
このような背景から、AI Shiftは『AI Messenger Voicebot』をコールセンター向けAIエージェントへと進化させ、より高度な対話管理を実現できるシステムへとリニューアル。従来のボイスボットの枠を超えた次世代型ソリューションとして、現在のコールセンター市場で求められている高度な用件特定と柔軟なタスク解決を実現しています。
『AI Messenger Voicebot』の3つの強み
1. 「どうされましたか？」から始まる複雑な用件特定
従来のボイスボットは複雑な用件を特定する能力がなく、お客様からの申告に依存せざるを得ない状況でした。しかし、新たに実装された用件特定エージェントは、音声認識結果から利用者の真の意図を理解し、対話を進めることが可能になりました。これにより、活用範囲が大幅に拡大しています。
2. スロットフィリングによる会話体験（UX）の向上
従来のボイスボットは、あらかじめ設定されたヒアリング順序に沿って進む一方的な対話が中心でした。新システムでは、各シーンにあわせた特化型AIエージェントの活用により、ユーザー主導の自然な対話が可能に。
ヒアリング時の会話体験を向上させることで、ユーザー側に特別な対話スキルを求めることなく、直感的に利用できるエフォートレスな音声対話を実現しています。この改善により、不要な会話のラリーを最大55%削減することに成功しました。
※スロットフィリングとは：ユーザーの発話に応じて、必要な情報のみを収集する対話手法。
3. 高精度なヒアリングによる後続処理工数の削減
ヒアリングに特化したAIエージェントが、商品番号・型番・人名・住所などを高精度に聞き取ることで、後続の業務処理における人的作業を大幅に削減。これにより、より効率的な業務フローを実現しています。
特化型AIエージェントの活用例
それぞれの用途に合わせて「用件特定」、「タスク解決」を行うための特化型AIエージェントを構成しており、これらのエージェントの機能により、人のように自然な対話が実現可能なシステムとして、幅広い業務シーンでの活用が期待できます。
※一部のユースケースを紹介。
◆用件特定エージェント
用件特定エージェントでは、お客様の発話に合わせて柔軟に情報を処理し、「どうされましたか？」の自動化を実現します。
トレーニングフレーズを登録することで表現の揺れ（例：やめる→解約）なども適切に理解・処理し、しっかりと用件特定を行います。
◆タスク解決エージェント（例：日程調整エージェント）
日程調整エージェントでは、お客様の一度の発話から必要な情報を取得し、足りない項目のみのヒアリングを行うことでユーザー主導の対話を実現します。
また曖昧な日付表現も正しく認識し、予約受付の完全自動化を実現します。
◆タスク解決エージェント（例：FAQ回答エージェント）
FAQ回答エージェントでは、生成AIを意図理解の精度向上のみに限定して使用しています。
この方式により、従来のベクトル検索と比較して、適切な回答とのマッチング率が20%以上向上した実績を持っています。
顧客満足度と業務効率化の両立
「AI Messenger Voicebot」は、単なる自動化ではなく、顧客満足度と業務効率化の両立を目指しています。従来型と比較して不要な会話のラリーを最大55%削減し、エフォートレスな対話体験を提供します。
複雑な用件も適切に理解することで、的外れな対応や画一的な案内、一方的な対話といった顧客体験の悪化を防ぎます。
まとめ
AI Shiftの「AI Messenger Voicebot」は、生成AI技術を活用した特化型AIエージェントにより、コールセンター業務の課題解決に貢献します。「どうされましたか？」から始まる自然な対話で用件を特定し、ユーザー主導の対話体験を提供することで、顧客満足度向上と業務効率化を同時に実現します。
従来型と比較して不要な会話のラリーを55%削減する実績は、人手不足に悩むコールセンター業界において、人とAIの協働による新しい運営モデルの可能性を示しています。今後もAI Shiftは機能の拡充を継続し、より多くの企業における業務効率化と顧客満足度の向上に貢献していく予定です。
サービス詳細：https://voicebot.ai-messenger.jp/
