株式会社エキュメノポリスが開発した英会話AIエージェント「LANGX」は、自然な英会話体験と高精度な能力診断を組み合わせた革新的な英語学習ソリューションです。早稲田大学や中央大学をはじめとする多くの教育機関で採用され、Pre-Aラウンドで2.5億円の資金調達を完了。AIとの対話を通じて学習者のレベルに合わせたパーソナライズ学習を実現し、従来のスピーキングテストと比較して圧倒的な低価格と利便性を提供しています。
イントロダクション
英語学習において最も難しいとされるスピーキング。その練習には会話パートナーが必要ですが、高額な費用や時間的制約が大きな壁となっていました。こうした課題に革新的なアプローチで挑むのが、株式会社エキュメノポリスの英会話AIエージェント「LANGX」です。2022年に創業したエキュメノポリスは、このたびPre-Aラウンドの2ndクローズで資金調達を完了し、さらなる事業拡大に向けて動き始めています。AIと人間の共進化社会を目指す同社の取り組みとLANGXの革新性について深掘りしていきましょう。
LANGXの概要と特徴
「LANGX」は、AIとの自然な英会話体験を提供する英語学習支援ツールです。早稲田大学や中央大学をはじめとする多くの教育機関ですでに採用されており、業界から高い注目を集めています。
LANGXの最大の強みは、以下の3つの特徴にあります。
- 時間を有効活用: 事前予約が不要でいつでも英会話サービスを利用可能。短時間で英会話学習や能力診断ができるため、スキマ時間を有効活用できます。
- リーズナブルな価格: AIを活用することで、従来のスピーキングテストに比べて圧倒的な低価格を実現。能力診断テスト1回あたり2,000円程度、トレーニングを含めたパッケージでも5,000円からと、手頃な価格設定となっています。
- パーソナライズされた学習: リアルタイムに推定した学習者のレベルに合わせて、会話内容や難易度が自動で変化。さらに、AIによる高精度な英会話能力診断によって、学習課題を個別にフィードバックします。
技術的特徴とCEFR準拠の能力診断
LANGXの技術的な核心部分は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に準拠した高精度な能力診断システムです。学習者の総合的な英会話能力は、国際的な基準であるCEFRに基づき、7段階で評価されます。
特筆すべきは、この診断精度の高さです。グラフによると、LANGXのAIモデルは、人間の専門家の平均値を上回る診断精度(0.94)を実現しています。これは、従来のAI評価システムと比較して飛躍的な進歩と言えるでしょう。
診断結果は単なるスコアだけでなく、以下のような詳細なフィードバックが提供されます:
・CEFRのスコアとその判断根拠
・次の学習課題についての具体的なアドバイス
・レーダーチャートによる各能力観点の可視化
・強みと弱みの詳細な分析
これにより学習者は、自身の英会話能力の各観点について強み・弱みを把握し、以降の英会話学習に役立てることができます。
ユースケースと活用シーン
LANGXは、主に以下のようなシーンでの活用が想定されています:
教育機関での活用:
・クラス分けや初期のプレイスメントテスト
・定期的な英会話レベルチェック
・大学や高校での英語カリキュラムの補完
個人学習での活用:
・日々の英会話トレーニング
・家庭学習での会話練習
・海外旅行や留学前の実践的なトレーニング
早稲田大学や中央大学をはじめとする教育機関で既に採用されていることからも、その実用性と有効性が証明されていると言えるでしょう。
事業展開と資金調達
エキュメノポリスは2022年5月の創業以来、LANGXの研究開発と事業開発を進めてきました。このたび、QBキャピタル合同会社・株式会社NCBベンチャーキャピタルが運営するQB第二号投資事業有限責任組合、静岡キャピタル株式会社が運営する静岡キャピタル9号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施。Pre-Aラウンドで目標としていた総額2.5億円の資金調達を完了しました。
今回の資金調達により、同社は以下の項目に重点的に取り組む方針です:
1.LANGX事業の販路拡大(主にBtoB市場での展開加速)
2.研究開発体制の強化(LANGX製品の高度化・スケーリング)
3.プラットフォーム事業の開発強化(会話AIエージェント技術のプラットフォーム化)
投資家からも高い評価を受けており、QBキャピタル合同会社のアソシエイト塩見健太氏は「エキュメノポリスは自然な会話能力と、高度な会話能力の判定技術を兼ね備えたAIエージェントの社会実装に挑戦しています。同社の開発チームが持つ圧倒的な技術力と、教育業界をはじめとする多様な領域への応用可能性に大きな魅力を感じ、この度出資に至りました」とコメントしています。
詳細はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000101029.html
今後の展望
エキュメノポリスは「Towards the Human-AI Co-Evolving Society(人間とAIの共進化社会の実現に向かって)」というビジョンのもと、革新的な会話AI技術・対話診断技術を通じて社会貢献を目指しています。
LANGXの技術は英語教育に留まらず、多様な領域への応用可能性を秘めています。例えば:
・他言語への展開(日本語学習者向けなど)
・ビジネスコミュニケーション訓練
・医療・介護分野での対話支援
今回の資金調達を機に、同社は事業をさらに加速させ、さらなる挑戦を続けていくことでしょう。
まとめ
英会話AIエージェント「LANGX」は、AIとの自然な会話を通じた英語学習と、高精度な能力診断を組み合わせた革新的なソリューションです。時間的制約や高コストという従来の英会話学習の壁を打ち破り、誰もが手軽にアクセスできる英語教育の民主化を実現しています。
今回の資金調達により、開発企業であるエキュメノポリスはさらなる成長の加速が期待されます。AI技術の進化と教育へのアプローチは、今後も目が離せない分野となるでしょう。
LANGX:https://www.equ.ai/ja/products