アドビが、Adobe Summitで「Adobe Marketing Agent」のプライベートプレビュー版を発表し、Microsoftとの協業でMicrosoft 365 Copilotを通じてAIエージェントの提供を開始することを発表しました。これにより、マーケターはMicrosoft TeamsやPowerPoint、Wordなどのアプリケーション内でAdobe Marketing Agentの機能を利用できるようになります。また、「Adobe Express Agent」の開発も継続中で、マーケターの業務効率向上と、より良い顧客体験の創出を支援します。
マーケターの業務を変革するアドビとMicrosoftの新たな協業
アドビは2025年3月18日(米国時間)、世界最大級のデジタルエクスペリエンスカンファレンス「Adobe Summit」において、「Adobe Marketing Agent」のプライベートプレビュー版を発表しました。同時に「Adobe Express Agent」の開発を通じて、Microsoft 365 CopilotとAIエージェントのイノベーションに継続的に取り組んでいくことも明らかにしています。
この発表は、これまでのアドビとMicrosoftの協業を拡大し、生成AIのパワーを業務フローに取り入れるためのものです。これにより、Microsoft 365 Copilotを通じて、Adobe Marketing Agentの機能がMicrosoft Teams、Microsoft PowerPoint、Microsoft Wordなどのアプリケーション内で利用可能になります。
アドビのデジタルエクスペリエンス ビジネス担当シニア バイス プレジデントであるアミット アフジャ氏は、「近年、企業は競争力を維持するために効率性と生産性のさらなる向上というプレッシャーにさらされています。Adobe Marketing AgentとAdobe Express Agentにより、マーケターが日々の業務フロー内でアドビの機能を活用し、インパクトのあるコンテンツを作成したり、パーソナライゼーションの取り組みを推進したりできるようになることで、企業は更なる可能性を広げられるでしょう。」と述べています。
Microsoftのビジネス インダストリー Copilot担当のコーポレート バイスプレジデントであるチャールズ ラマナ氏も、「アドビが開発したMicrosoft 365 Copilot用のエージェントにより、マーケターがインパクトのあるキャンペーンを作成したり、顧客体験向上の施策を打ち出す際の支援ができることを私たちは非常に喜ばしく思っています。」と期待を示しています。
Adobe Express Agent - PowerPointやWord内で直接画像を作成
アドビは、Microsoft 365 Copilot、PowerPoint、Word内で直接、魅力的なアセットを簡単に作成できる「Adobe Express Agent」の開発を継続中です。この製品は、会話型インターフェイスを使用して、ホストアプリケーションから離れることなく画像を作成できることが特徴です。
これにより、マーケターだけでなく他のチームも、ドキュメント、プレゼンテーション、ホワイトペーパー、SNS投稿などに使う高品質な画像を簡単に作成できるようになります。
Adobe Marketing Agent - Microsoft 365 Copilotを通じて利用可能に
Adobe Marketing Agent for Microsoft 365 Copilotのプライベートプレビュー版では、以下の機能が提供されます。
1.ターゲットオーディエンスの絞り込み
マーケターは、Microsoft 365 Copilotの会話型インターフェイスを活用してAdobe Experience Platformのデータやインサイトにアクセスし、業務上のインサイトを迅速に引き出すことができます。これにより、より複雑な分析タスク(例えば、大規模なパーソナライズキャンペーンで使用するオーディエンスの作成など)を完了させることが可能になります。
Adobe Marketing Agentが提供するインサイトをMicrosoft 365アプリ上で、Copilot経由ですばやく取得できるため、オーディエンス分析プロセスが簡素化されます。
2.実行可能なインサイトの発見
マーケターは、Adobe Customer Journey Analyticsが提供するインサイトを即座に発見・取得するように、Copilot内から直接Adobe Marketing Agentにプロンプト指示を送ることができます。このアプローチにより、マーケター以外の従業員も幅広くデータにアクセスできるようになります。
また、Adobe Marketing Agentは、PowerPointやWordなどのMicrosoftアプリでキャンペーンのパフォーマンスレポートをすばやく作成することもでき、よりスマートなマーケティングの意思決定を推進します。
3.異なるチーム間のコラボレーションの促進
マーケターはAdobe Workfrontにもアクセスができ、業務管理プロセスの刷新が可能です。Adobe Marketing Agentの機能により、以下のことが実現します:
- ・プロジェクトやタスク、課題の要約
- ・PowerPoint、Word、TeamsなどのMicrosoft 365アプリケーションが保持しているコンテンツの中から重要な詳細情報やプロジェクトに関する情報の検索
- ・チームプロジェクトの健全性の積極的な監視
これらの機能により、マーケターの業務効率が向上します。
AIエージェントの管理・連携を可能にするプラットフォーム
アドビまたはサードパーティが提供する複数のAIエージェントの管理および相互連携を可能にする「Adobe Experience Platform Agent Orchestrator」を使うことで、アドビが用途別に構築したエージェント群を、Microsoftをはじめとするパートナー企業のテクノロジーに統合できるようになります。これにより、顧客体験のワークフローが強化され、より優れた成果がもたらされます。
コンテンツサプライチェーンの強化
Adobe Marketing Agent for Microsoft 365 Copilotにより、コンテンツサプライチェーンの最適化も可能になります。コンテンツサプライチェーンとは、マーケティングキャンペーンやパーソナライズされた顧客体験のためのコンテンツの計画、作成、管理、実行、測定を行うエンドツーエンドのプロセスです。
今回、異なるワークフローやビジネスプロセスの連携が可能になったことで、マーケターやクリエイターはお互いに使い慣れたツールから離れることなく、アドビとMicrosoft、両社のソリューションをまたいでシームレスに作業を行えるようになります。
LinkedInやMicrosoft Advertisingとの連携も拡張
さらに、GenStudio for Performance Marketingでは、LinkedIn Adsとの連携が拡張され、B2Bマーケティングのユースケースに対応するキャンペーンアセットを素早く作成できるようになりました。ディスプレイ広告用のアセット作成は、Microsoft Advertisingを通じて配信される広告にも対応しています。
まとめ
アドビとMicrosoftの協業により、Microsoft 365 Copilotを通じてAdobe Marketing AgentやAdobe Express Agentの機能が利用可能になります。これにより、マーケターはMicrosoft TeamsやPowerPoint、Wordなどの使い慣れたアプリケーション内でアドビの機能を活用し、オーディエンスの絞り込み、データインサイトの取得、チーム間のコラボレーション促進などを実現できます。
また、コンテンツサプライチェーンの最適化も進み、マーケターやクリエイターは使い慣れたツールから離れることなく、両社のソリューションをまたいでシームレスに作業を行えるようになります。これらの機能により、企業はマーケティング活動の効率を高め、より良い顧客体験の創出を実現できるでしょう。