Salesforceは日本市場でマーケティング担当者向け自律型AIエージェント「Agentforce for Marketing」の提供を開始しました。このAIエージェントは、キャンペーン作成やパーソナライズ、広告最適化など業務全般を自動化し、マーケティング担当者の生産性向上を支援します。生成AIと予測AIを統合した信頼性の高いエージェントが、マーケターの大きな負担となっているデータ活用とパーソナライズ戦略の実装を効率化します。
マーケティング担当者の負担軽減へ、SalesforceがAIエージェントを日本市場投入
株式会社セールスフォース・ジャパンは2025年3月25日、マーケティング担当者向け自律型AIエージェント「Agentforce for Marketing」の日本市場での提供を開始したと発表しました。同サービスは、マーケティング業務全般の自動化・効率化を実現し、生成AIと予測AIを組み合わせてキャンペーン作成から最適化までを支援します。
企業を取り巻くマーケティング環境は、テクノロジーの進化とともに劇的に変化しています。現代のマーケティング担当者は顧客獲得だけでなく、顧客体験全体にも責任を負うようになりました。顧客は企業との接点においてパーソナライズされた一貫した体験を期待しますが、多くの企業ではそれを実現するためのリソースが不足しているのが現状です。
「Agentforce for Marketing」は、こうした課題に対応するための新たなソリューションとして開発されました。単一のアーキテクチャ上に統合されたプラットフォームにより、散在する顧客データを一元管理し、よりパーソナライズされた顧客体験の提供を可能にします。
「Agentforce for Marketing」の主要機能
Salesforceが今回日本市場で提供開始する「Agentforce for Marketing」は、以下の機能を備えています：
①Campaign Creation
マーケティング担当者の設定したキャンペーン目標とブランドガイドラインに基づき、キャンペーン作成を自動化します。
具体的には：
- ・ガイドライン作成
- ・ターゲットオーディエンスの特定
- ・セグメント作成
- ・Emailやランディングページの初稿作成
- ・Salesforce Flowでのカスタマージャーニー構築
さらに、キャンペーンのパフォーマンスを継続的に分析し、KPIに基づいた最適化提案も行います。
・利用条件：Marketing Cloud Growth EditionまたはMarketing Cloud Advanced Editionで利用可能
・価格：1つの会話につき240円から（標準的なボリュームディスカウント適用）
②Personalization Decisioning
顧客のプロフィールに基づき、それぞれに最適なコンテンツ、製品、オファーを自動的に提供することで、1対1のパーソナライズを大規模に展開できるよう支援します。
・利用条件：Salesforce Personalizationをご利用のお客様が対象
・価格：1つの会話につき240円から（標準的なボリュームディスカウント適用）
③Paid Media Optimization
パフォーマンスの低い広告を自動的に特定して一時停止し、最適化提案を行います。また、自動作成された目標に基づいて指標を調整することで、より効果的なペイドメディア戦略を実現します。
・利用条件：Marketing Intelligenceをご利用のお客様が対象
・価格：1つの会話につき240円から（標準的なボリュームディスカウント適用）
今後提供予定の機能
Salesforceは今後、以下の機能も日本市場で提供を開始する予定です：
①Loyalty Program Management
ロイヤルティプログラムの管理を効率化する機能で、具体的には：
- ・ロイヤルティプロモーションの作成・更新
- ・顧客のロイヤルティステータスに応じたパーソナライズメールの作成
これらの自動化により、マーケティング担当者の生産性向上を支援します。
・利用条件：Loyalty Managementをご利用のお客様が対象
・価格：1つの会話につき240円から（標準的なボリュームディスカウント適用）
Marketing Cloudの新エディションとの連携
Salesforceは昨年、Marketing Cloudの新しいエディションとして、中小企業や成長段階の企業向けの「Marketing Cloud Growth Edition」と、高度な機能やカスタマイズを必要とする企業向けの「Marketing Cloud Advanced Edition」を発表しています。
これにより、マーケティング担当者はセールス、サービス、コマースの各ワークフローと連携し、マーケティングジャーニー全体であらゆる顧客接点をパーソナライズできるようになりました。「Agentforce for Marketing」はこれらのエディションとシームレスに連携し、マーケティング業務の効率化をさらに推進します。
パートナーエコシステムによる導入支援
Salesforceは「Agentforce for Marketing」の日本での円滑な導入と顧客の成功を支援するため、以下のパートナー企業と協力しています
（五十音順）：
- ・株式会社ケイズコーポレーション
- ・株式会社 Surpass
- ・株式会社テラスカイ
- ・toBeマーケティング株式会社
- ・ビズブースト株式会社
まとめ
Salesforceの「Agentforce for Marketing」は、生成AIと予測AIを統合した自律型エージェントとして、マーケティング担当者の業務負担を大幅に削減し、生産性向上を実現するソリューションです。キャンペーン作成からパーソナライズ、広告最適化まで、事前に作成されたAIエージェントスキルのライブラリにより、マーケティングプロセス全体を効率化します。
日本市場ではMarketing Cloud Growth EditionまたはAdvanced Editionとの連携を通じて、企業がデータドリブンなパーソナライズマーケティングを実践するための強力なツールとなることが期待されます。
サービス詳細：https://www.salesforce.com/jp/
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