Zoom Communications, Inc.は、AI Companion向けの新しいエージェント機能を発表しました。推論や記憶を活用してタスク実行、会話型セルフサービス、カスタムエージェント作成などを行うことで、プラットフォーム全体でAI活用を拡張します。また、Zoom Meetings、Zoom Phone、Zoom Team Chat、Zoom Docs、Zoom Contact Centerなど45以上の新機能も発表され、ユーザーの生産性向上と人とのつながり強化を支援します。
Zoomのエージェント型AI Companionが進化、複雑なタスクを自動実行へ
Zoom Communications, Inc.(NASDAQ:ZM)は2025年3月17日、AI Companionの新機能としてエージェント型AIの機能拡張を発表しました。プラットフォーム全体に及ぶこの大規模アップデートには、Zoom Meetings、Zoom Team Chat、Zoom Docs、Zoom Phone、Zoom Whiteboard、Zoom Contact Center、および業界別ソリューションの機能強化が含まれています。
Zoomの最高製品責任者であるSmita Hashimは「AI Companionはパーソナルアシスタントから真のエージェントへと進化しており、これはAIが職場での生産性やコラボレーションを大きく向上させることを示しています。私たちは、AIエージェントとエージェント機能を通じてお客様の課題を解決し、Zoomプラットフォーム内でのつながりやコラボレーション、生産性向上を支援することで、価値を提供しています」と述べています。
米セント・レオ大学の最高情報責任者(Chief Information Officer)であるSteven Carroll氏は「私たちは、Zoom AI Companionを提供開始以降利用しており、教育や管理業務にもたらす変化を間近で見てきました。この技術は単なる効率化にとどまらず、職員がマニュアル作業に費やす時間を減少し、有意義なコラボレーションに充てる時間を増やすことで、生徒の学習支援という最も重要な仕事に注力することができます」とコメントしています。
AIエージェント機能で複雑なタスクを完了、人間らしいサポートを実現
AI Companionの新しいエージェント機能は、ユーザーに代わって実行し、複数のステップにわたるアクションを管理することで生産性を向上させます。推論と記憶を駆使して適切なエージェントや機能を活用した意思決定を行い、複雑な問題を解決し、継続的に学習する能力を備えています。
追加された新機能には以下のようなものがあります:
- ・カレンダー管理:ミーティングのスケジュールを調整し、全員の都合の良い時間を見つける
- ・クリップ生成:迅速なクリップ作成を可能にする
- ・文章作成サポート:高度な文書作成を支援
さらに、Zoomは顧客セルフサービス向けにも専門的なエージェントを拡張します。Zoomバーチャルエージェントは記憶と推論の機能を活用して共感的で文脈に即した会話とタスクの実行を提供し、複雑な問題を最初から最後まで解決します。これらの機能は今春後半にベータ版として提供開始予定です。
また、Zoom Revenue Acceleratorのユーザーは今後数ヶ月以内に、営業専用のエージェントを利用できるようになります。これにより、自動インサイト、パーソナライズされた顧客アプローチ、強化された見込み客開拓を通じて収益の向上を図ることができます。
サードパーティ連携とカスタマイズで柔軟なAI活用を実現
近日中に、Zoomのオープンプラットフォームを通じて、ユーザーはServiceNow AIエージェントなどのサードパーティ製エージェントと連携できるようになります。これにより、営業の提案依頼書やITおよび人事のサービスリクエストの効率化など、独自のニーズに合わせた特定のスキルセットを備えたカスタムエージェントを作成することも可能になります。
さらに、Custom AI Companionアドオンにより、組織は独自のニーズに合わせてAI Studioでカスタマイズすることができ、以下の機能が提供されます:
- ・自社や業界特有の語彙を使ったカスタムミーティングテンプレートやカスタム辞書の作成
- ・互換性のあるサードパーティ製アプリケーションを含む独自のデータソースからの情報取り込み
- ・デジタルパーソナルAIコーチとカスタムミーティング要約テンプレートへのアクセス
- ・Zoom Clips向けカスタムアバターの利用
Custom AI Companionアドオンは1ユーザーあたり月額12ドルで、4月に提供開始予定です。パーソナルコーチは、6月の提供開始を予定しています。
テクノロジー面では、Zoomのフェデレーテッドアプローチの一環として、Custom AI CompanionアドオンはZoomのサードパーティLLMとともにSmall Language Models (SLM)を組み込み、現代のビジネスに業界をリードするパフォーマンスとコスト効率を提供します。
生産性向上を支援する新機能が続々登場
AI Companionを活用した以下の機能により、日々の業務効率が大幅に向上します:
- ・ボイスレコーダー(3月下旬提供開始予定):
Zoom Workplaceのモバイルアプリに搭載され、AI Companionが会話の文字起こし、要約、アクションアイテムの把握を行い、対面会話の高品質な録音を作成
- ・Zoom Tasks(3月末リリース予定):
ミーティングの要約、チャット、およびメール内からアクションアイテムを自動検出し、フォローアップミーティングのスケジュール設定や、ミーティングの内容を基にしたドキュメント作成といったタスクを完了可能
- ・AI Companionによるミーティングアジェンダ(5月リリース予定):
テンプレートや最近のアジェンダを活用して推奨コンテンツを提供し、ユーザーが効率よく管理できるよう支援
- ・ライブノート(5月リリース予定):
Zoom MeetingsとZoom Phone向けに、ミーティングや電話中にリアルタイム要約を提供
- ・ワークスペース予約向けAI Companion(5月リリース予定):
同僚のオフィス出勤予定を表示し、ミーティングの予定や同僚の出社予定日を基に、どの日にオフィスに行くべきかを推奨し、AI Companionが能動的にデスクやZoom Roomsを予約
コンテンツ作成と情報管理の強化
Zoom Docsは、AIによる文章作成サポートと情報検索機能の強化により、生産性の最大化とワークフローの合理化を支援します:
- ・高度な参照機能とクエリ機能(6月提供開始予定):
ユーザーは文脈に基づいて執筆プランを作成し、社内外の情報を検索して参考情報を収集し、ユーザーの指示に基づいて高品質なビジネス文書にまとめることが可能
- ・自動データテーブル作成(7月提供開始予定):
ミーティング要約を基にしたデータテーブルを自動的に作成でき、コンテンツをより簡単に把握し、表形式で整理可能
また、Zoomはミーティングや業務関連の資料を保管する中央リポジトリであるZoom Driveを発表しました。5月に提供開始予定のZoom Driveは、Zoom Workplace全体で資料の検索とアクセスを容易にします。
顧客体験(CX)向上のためのAI革新
Zoomは顧客体験の革新に向けて、Contact Centerに以下の機能を追加します:
- ・Zoomバーチャルエージェント:
より自然な言語機能を提供し、複雑な問い合わせに対応し、ユーザーに代わってタスクを実行。音声とチャットのチャネルで利用可能となり、今春後半にベータ版を提供開始予定
- ・AIインテントルーティング(3月末提供開始予定):
リアルタイムのインテント検出に基づき、顧客を最適な担当者に適切に割り当て
- ・Advanced Quality Management(5月提供開始予定):
AIを活用して顧客とのやりとりを最大100%自動的に採点するAuto Quality Management、およびスーパーバイザーが書き起こしを直接照会し、貴重なインサイトを発見するための会話型インターフェースを提供するAsk Quality Management
業界別ソリューションの強化
Zoomは各業界向けの専門ソリューションも発表しています:
- ・Zoom Workplace for Clinicians(3月末提供開始予定):
診察室やバーチャルZoom遠隔医療診察で、診療記録を自動的に生成し、医療従事者が患者ケアに集中できるよう支援
- ・Zoom Workplace for Frontline(4月提供開始予定):
AI Companionをベースとした専用モバイルソリューションで、現場の従業員が日々の業務でより緊密かつ効率的に活動するために必要なツールを提供
- ・Zoom Workplace for Education(5月提供開始予定):
AI Companionが生成した講義要約と補助資料を提供し、教師は課題の作成に、学生は学習資料の作成に利用可能
さらに、Zoomのハードウェア認証プログラムは4月から業界別のソリューションをサポートするために拡張され、教育機関向けドキュメントカメラや医療機関向け患者確認用カメラなどが認証されます。
まとめ
Zoomは、AIエージェント機能の大幅な拡張により、AI Companionを単なるアシスタントから真のエージェントへと進化させています。推論と記憶能力を活かした複雑なタスク実行、カスタマイズ可能なエージェント作成、サードパーティ連携など、ビジネスプロセス全体を効率化する機能が続々と追加されます。
プラットフォーム全体に及ぶ45以上の新機能は、ユーザーの生産性向上、パフォーマンス最大化、人とのつながり強化を支援します。特に、Custom AI Companionアドオンにより、組織独自のニーズに合わせたカスタマイズが可能になり、業務効率化とコラボレーション強化の両立を実現します。
3月から7月にかけて順次リリースされる各機能は、会議の効率化、文書作成支援、顧客体験向上など、ビジネスの様々な側面を改善し、AIの力でより効果的な働き方をサポートします。